活動報告

徳川みらい学会講演会の活動報告

講演会などの活動報告を随時掲載していきます。

2018年 4月16日(月)
第1回講演会
「徳川家臣団大会in静岡2018」
徳川みらい学会の本年度第1回講演会と徳川家臣団大会が4月16日、しずぎんホール「ユーフォニア」で開かれました。明治維新150年にちなみ幕末の静岡の歴史に焦点を当てるコンセプト。清水ゆかりの山岡鉄舟をテーマとする講演会などを開きました。
講師は鉄舟が創始した全生庵(東京台東区谷中)住職の平井正修氏で、演題は「江戸無血開城と山岡鉄舟」。寺に残る鉄舟直筆の文書を紹介しながら、西郷隆盛との会談を成功させて無血開城につなげた鉄舟の実績を紹介するとともに、人物像にも迫りました。
静岡県舞台芸術センター(SPAC)で活躍する俳優奥野晃士さんによる独創的な朗読劇「動読(どうどく)」の公演も行われました。小説「侍たちの茶摘み唄」をベースに、 鉄舟が幕府の意を受け駿府に乗り込み、清水次郎長の助けも借りながら西郷隆盛と面会に至るまでをドラマチックに披露しました。
大河ドラマ「西郷(せご)どん」も放映され、明治150年に関心が集まる中、会場には、徳川家臣団の子孫の皆さんを含め、延べ約500人もの聴衆が来場しました。  西郷隆盛のひ孫の陶芸家西郷隆文さんが鹿児島からゲストとして会場入りしてくれました。登壇すると、「せごどん」をほうふつとさせる体格や表情に、客席からどよめきが起きました。徳川宗家18代徳川恒孝さんのご子息家広さん(德川記念財団理事)があいさつに立ち、「德川の歴史は『静岡に始まり、静岡に終わった』のではなく、今も続いている。ここ静岡でこのような会が開かれることは非常に意義深い」と語り、大きな拍手を受けました。
家臣団大会の後、浮月楼で開かれた交流会にも多くの来場があり、全国から訪れた参加者が親交を深めました。
静岡新聞4月17日付け朝刊(PDF:1.3M)
2018年 6月19日(火)
第2回講演会
「朝鮮通信使講演会」
徳川みらい学会の第2回講演会(朝鮮通信使講演会)が19日、静岡市駿河区の静岡県男女共同参画センター「あざれあ」大ホールで開かれました。講師は東海地方朝鮮通信使研究会の貫井正之代表。「朝鮮通信使と家康」をテーマに、豊臣秀吉の朝鮮出兵以来悪化していた両国の関係を、徳川家康がどう修復して平和な関係を再構築したかなどを説きました。貫井代表はユネスコ記憶遺産登録日本学術委員でもあり、朝鮮通信使が記憶遺産の認定に至るまでの過程も明らかにしながら、韓国側と日本側との主張が激突した議論で「信頼関係があるから、激論を交わす
ことができた」と振り返り、今後の日韓関係について「歴史の教訓を通信使から学ぶべき」と語りました。
静岡新聞6月20日付け朝刊(PDF:473K)
2018年 8月24日(金)
第3回講演会
「徳川家康は活字人間だった!!-江戸時代の印刷・出版文化」
徳川みらい学会の第3回講演会が8月24日、しずぎんホール「ユーフォニア」で開かれました。講師は凸版印刷株式会社広報本部印刷博物館 部長・学芸員の緒方宏大さん。演題は「徳川家康は活字人間だった!!-江戸時代の印刷・出版文化」。江戸幕府を開き、260年にわたる太平の世をもたらした徳川家康の生涯は多くの人が知るところですが、武将、為政者としてだけでなく、書物を愛し、印刷・出版事業を行った「もう一つの顔」がありました。家康が行った伏見版木活字と駿河版銅活字による印刷・出版事業を中心に、当時花開いた活字による印刷や、家康以外に印刷・出版事業を行った人物との関係などにも触れ、江戸時代に出版文化が大きな発展を遂げ、さまざまな印刷・出版物が世に出されたことを説き明かしました。昨年、凸版印刷から静岡商工会議所に寄贈された駿河版活字のレプリカも会場に展示され、多くの来場者の関心を集めました。
静岡新聞8月25日付け朝刊(PDF:473K)
2018年10月31日(水)
第4回講演会
「徳川社会と日本の近代化」
徳川みらい学会第4回講演会が10月31日、静岡市葵区のしずぎんホールユーフォニアで開かれ、大阪学院大の笠谷和比古教授が「徳川社会と日本の近代化」の演題で講演しました。笠谷教授は、19世紀に欧米列強諸国以外で国家の近代化を実現できたのは日本だけだったことを強調し、「明治政府の文明開化政策だけではそれは説明不可」としながら、欧米列強と遭遇した際に徳川日本の国家的力量が日本の急速な近代化の基盤になったと解説しました。静岡新聞11月1日付け朝刊(PDF:458K)
2018年12月 1日(土)
第4回徳川家康公顕彰
作文コンクール
徳川みらい学会が共催する第四回徳川家康公顕彰作文コンクール(徳川記念財団主催)の表彰式が12月1日、静岡市葵区の静岡商工会議所で開かれました。最高賞の徳川賞に選ばれた柿崎寛人君(静岡市立東源台小6年)をはじめ入賞した22個人団体のうち21個人・団体が出席し、表彰状が贈られました。県内各地から多くの保護者も来場し、温かな拍手に包まれました。
上位入賞者4人は作文の朗読も披露しました。柿崎君は自身が取り組んでいる能や将棋、それらを普及させた家康公の功績をたたえる受賞作「家康公が大事にしたもの」を堂々と読み上げました。続いて、同財団の徳川家広理事が講話し、「子供たちに伝えたい徳川のこころ」をテーマに、家康公の平和への思いを語りました。今回は静岡県内52の小・中学校から347点の応募があり、今年初めて創設した学校賞(最多応募人数の学校)には、計117点を応募した同市立清水有度第二小が選ばれました。
静岡新聞12月2日付け朝刊(PDF:526K)
2018年12月14日(金)
第5回講演会
「徳川家康公の和歌」
徳川みらい学会の第5回講演会が14日、静岡市葵区のしずぎんホールユーフォニアで開かれました。静岡市出身の歌人田中章義さんが講師を務め、「徳川家康公の和歌」のテーマで語りました。家康が残したとされる和歌で、安西寺(静岡市葵区)に歌碑が立つ「松高き 丸山寺の 流の井 幾歳(いくとせ)すめる 秋の夜の月」などを取り上げ、家康の歌心に迫りました。今川義元公をはじめ今川氏が代々和歌を重んじてきた歴史にも触れ、家康が「人質」時代を駿府で過ごしたことが大きな影響を与えていると説きました。静岡新聞12月15日付け朝刊(PDF:458K)
2019年2月15日(金)
第6回講演会
「文化人大名としての今川義元」
「未来につながる伝統―Back to Basics―能から学ぶ生きる力」
徳川みらい学会第6回講演会が15日、静岡市葵区のしずぎんホールユーフォニアで開かれました。今回は、徳川みらい学会と静岡市の主催事業として、かつ、今川氏義元公生誕五百年祭推進委員会の共催事業として実施され、今川氏と文化とのかかわりについて焦点を当てました。
講師は、徳川みらい学会の小和田哲男会長と、宝生流能楽師シテ方の佐野登さんの二人。今川義元公生誕五百年祭推進委員会の委員長も務める小和田会長は「文化人大名としての今川義元」の演題で論じ、戦国三大文化の一つに数えられる「今川文化」を駿河の地に根付かせた今川氏の功績を解説しました。佐野登さんのテーマは「未来につながる伝統―Back to Basics―能から学ぶ生きる力」。今川義元と能楽の関わりや、後世への影響を説き、静岡市・三保ゆかりの「羽衣」の仕舞も披露しました。
静岡新聞2月16日付け朝刊(PDF:396K)
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